日記
旅をして気がついたこと
列車を乗り継ぎ、約7時間近くかけて青森へ行って、そして帰ってきました。
本日よりパウゼは通常営業に戻っております。
ゴールデンウィークに青森へ行くのは毎年の恒例行事となっていてそれは趣味で続けている津軽三味線の大会に出場するためなのですが、コロナで数年のお休みを経て再開した昨年からは一緒に大会に参加する仲間のみなさんとは別行動で私だけ前日の夜に入って演奏したらすぐに帰るという弾丸スケジュールにしているのです。(ほかの皆さんはおそらく昨夜は青森で大宴会だったことでしょう)
この計画を人に話すと「大変ですね」と言われたりもするのだけれど、私にとっては「大変なこと」ではなくむしろお店を長い間お休みにしなくて済むので気持ち的にとてもラクなのです。
私にとっては好きでやっている仕事、大事なお店で大切なお客様、だから特に世の中がお休みのときにはなるべくまとまったお休みを取りたくないもので。
昨年は「弾丸スケジュールならば飛行機移動一択だな」と勝手に思い込んでいたのですが、GWの混雑を考慮して余裕を持ったスケジュールで動こうとすると空港での待ち時間がけっこう長くなってしまい(去年はこれが本当につらかったのです)トータルの移動時間となると列車を使った場合とほぼ変わらない事(しかもずっと自分の座る場所が確保されているという幸せ)に気が付きまして、今年は列車移動に挑戦してみたのでした。
私にとっては初めての北海道新幹線です。
20代の頃、仕事の関係で宇都宮に住んでいた時期に東北新幹線を頻繁に利用していたことがあるのでいまさら新幹線に対する新鮮な感情はまったく無いつもりでいたものの、いざホームに入ってくる車両を見た瞬間やっぱりちょっと気持ちが盛り上がってしまったことに自分でも驚きでした。
なにしろ長い移動時間、車中で退屈しないようにとあらかじめ映画を何本かスマホにダウンロードしておいたのですが行きの車中でそれらを観ることはなく、海が見える間はひたすら海を眺めて過ごしてしまいました。
いつまで見ていても飽きないどころか、ちょっと懐かしいというか不思議な感覚に満たされるのがたまらなく心地良くて、それはもしかしたら子供の頃に海のそばで育ったせいなのかもしれないなぁと。
というかものすごく久しぶりに、自分がかつて海のすぐそばで暮らしていたことを思い出しました。
帯広で暮らしていると普段は海を実感することがありませんから。
ホテルの朝食が6時半からというので朝いちばんに食べて、それからこれも毎年のお決まりコースなのですが朝市へ買い物に。
買い物といってもほとんどが母に「買ってきて!」と頼まれたものたちで、お土産というより買い出し状態。
「何が良いかな」という気楽なワクワク感ではなく「買って帰らねば!」という使命感です。
それにしても今年は私、めずらしく市場の人とよく喋ったなぁと思い返しながらの帰り道。
ふと気がついたのは、毎年かならず一緒に朝市に出かけていた人が今年は居なくて一人での買い物だったからなのかということ。
いつもなら二人であーでもないこーでもないといいながらお店を見て回り、そういえばお店の人とよく話すのは彼女のほうで私は横でぼんやり聞いているだけだったんだな、と。
たしか去年は「青森に行ってきたのだけれど帰ってきてみたら写真を全く撮っていなかったことに気がついた」みたいな状態だったはずで、だから今年はせっかくの列車一人旅だからこまめに写真を撮って旅日記みたいにしたいなぁなんてことを思っていたんです、行く前までは。
でもやっぱり旅から戻ってみるとほとんど写真はなく、肝心の旅の目的である三味線の大会会場では写真を撮るなんて思い出しもせず、私のスマホに残ったのは朝市に行くためにブラブラ歩いていた時の風景、リンゴジュースだらけの自動販売機(リンゴジュース好きな私にはたまらないのだけど、帰りに買おうと思っていたのにそのまますっかり忘れてしまい心残り)、帰りの新青森駅で撮った「観光地らしい」写真、そんな程度。
なんだかせっかくの土地の魅力も旅の魅力も伝わらなさそうな写真ばかり。
かなり濃厚な1日半を過ごしたはずなんだけどなぁ。
ごめんなさい青森県、ごめんなさい青森市、ほんとうはすごく素敵なところなのに・・・
というわけで、久しぶりに旅をして気がついたこと。
・私はやっぱり海が好き。
・列車の長距離移動がけっこう好きかも。
・乗り物の中では寝ることができない。(片道7時間の移動中、結局往復ともに一睡もせずに過ごしてしまいました)
・旅をしながら写真を撮ることができない。
・だからSNSにはめっぽう向いていない。(数年前にFacebookをやめて以来、SNSには手を出せずにいます。お店を営む者としてはあまりよろしくないことは重々承知なのですが)
やはりときどき旅をしたほうが良さそうですね。
いろいろ発見がありますから。