日記
へんなひきだし
今日、大親友からプレゼントが届きました。
添えられていたカードの一言で、そうだそういえばそもそも私達は短大で出会ったんだったね、という原点をかなり久々に思い出したのでした。
私達はめったに思い出話的なものをしないからかもしれません。
別に昔話を避けてるわけではなくて、一番興味があるのはつねにお互いの「今」だからなんじゃないのかなと思う。
ひと目で彼女のものとわかる、独特な筆跡が私はとても好きです。
もし名前が書かれていなくても、彼女が書いたと絶対にわかると思う。
そんな慣れ親しんだ文字達を見ていたら、学生時代に彼女のとる授業のノートはとても見やすかったなぁと、そんなことまで思い出しました。
それに対して私のノートは別の友人に「ちゃんとメモは取ってるんだろうけど、とにかく絵が下手すぎて余計わかんなくなるわ!」と笑われたのでした。
なんの授業だったかは忘れましたが、理系の学科だったのでノートに図を書いたりすることも多かったのでしょう。
大親友からの手書きのメッセージカードで、記憶のヘンな引き出しが開きました。
たしかに私は絵が下手だとおもう。
父親はとても絵が上手な人だったのに。
風景とかそういったものも上手だったし、ちょっとしたイラスト的なものも上手だったはず。
昔、父の葬儀で遺影を見た私の知り合いから「お父さんにそっくりだったんだねー!」と言われたことがあったけれど、似ていたのは見た目だけ。
見た目じゃなくて絵の才能を受け継ぎたかったものだなぁといまだに時々思うのでした。
苦手な時期
今日から本格的に新年の仕事が始まるというかたもいるでしょうし、その逆にようやく今日あたりからゆっくりできるんだよねというかたもいらっしゃることでしょう。
パウゼはすでに新年の営業をスタートしてはおりましたが、普段どおりの営業時間に戻ったのは今日からです。
とはいえいつものことなのですけれど、世の中が動き出すころというのはこのお店はヒマなのです。
お正月休みにゆっくりと充電できていたりするでしょうし、そして仕事が始まったばかりでバタバタしていたりで、ここのような場所はあまり必要とされないタイミングなのでしょうね、いやもしかしたらほかのお店は違うのかもしれませんが。
少なくともパウゼのお客様はそのような傾向にあるのでしょう。
お正月に店内がヒマな空気で満たされるというのはゆったりしていてとても好きなのだけれど、世間のお正月休みが明けた頃にこの空間に一人でいる時間が長いというのはちょっと苦手。
お店がヒマで焦るとか一人でいる時間が長すぎて寂しいとかそういうことではなくて、うまく表現できる言葉が見つからないのだけれど、とにかく世の中の仕事始めの頃の空気感がちょっと苦手なのです。
年末が忙しいから、急にヒマになるとその反動で気持ちがすとんと落ちてしまうのでしょうか。
それとも年末の忙しさでいったん燃え尽きちゃった感じなんでしょうか。
今年はどんな年になるだろうかという期待の気持ちよりも、今年もまたあんなことやこんなことを乗り越えていって・・・というような「今年もまたやっていかなければならないこと」を考えてちょっとうんざり気味になってしまうんです。
一年って長いよなぁ、と思ってしまうこの時期。
いやもしかしたら一年が長いと感じるのは新年のこの数日間だけかも。
この「ヒマな数日間」が過ぎればまたいつもの日々が戻ってきてこんな弱気はきれいさっぱり忘れてしまうというのは毎年恒例のこと。
ひとつひとつ目の前のことをこなしていくうちに気がつけばまた一年が過ぎようとしていて「一年ってあっという間ですよねー」なんて笑っているのも毎年恒例のことなのでした。
あけましておめでとうございます
交代
クリスマスが過ぎたので、私がパウゼを出入りするたびにドアのところでクリスマスソングをひたすら歌い続けてくれた陽気な小鳥は引退しました。
また来年、クリスマスが見えてきた頃に帰ってきますからね。
この陽気な小鳥がいなくなったらきっと寂しくなるだろうなぁと思いまして、クリスマスじゃない小鳥をあらかじめ準備しておいたんです。
というわけで、新入りさんがデビューしました。
幸せの青い鳥です。(おなかは黄色いけど)
もちろん歌います、さえずります。
ひたすらご陽気さんだったクリスマス鳥とくらべると、ちょっと声も控えめ。
クリスマス鳥は会話の邪魔になるくらいハイテンションな歌いっぷりだったので、誰かが来るとわかっている時には必ずスイッチを切っておいたのですが。
これなら常にスイッチオンでも良いのではないかしら、と思っております。
みなさまが次にご来店の際には、この青い鳥が歌って迎えてくれるかもしれません。
ただ、ときどき「ジングルベル」も歌ってしまいます。
これだけが新入りさんの残念なところです。
枯れ草
パウゼのドアの前に枯れ草がワサワサ生えているんですけれども。
枯れ草が生えている、というのはおかしいか。
枯れた草がそのまま放置されている、という状況ですね。
少し前までは元気だったんですよ、朝に凍れた葉っぱも昼間はシャキッとした姿に戻っていたので。
さすがハーブは強いねーなんて感動しておりましたが、すっかり冬の寒さとなってしまったらやはり今年の活動を終了させたようです。
こうなるともう切らなきゃいけません。
お店のドアを開けたら目の前に枯れ草がワサワサだなんて、ちょっといただけない。
なんですが。
今日、お店の前で黒猫さんと鉢合わせ。
なんの迷いもなく真っ直ぐにのしのしやって来たご様子、これは間違いなく目的があってのことに違いないのです。
なんとなくぶらぶらやってきた感じではありません。
どうやら黒猫さんの目的はドアの前の枯れ草、つまりキャットニップのようでして。
私に警戒してビクビクしていたにもかかわらず、枯れ草をあげてみるとそれはもうごきげんで。
寒くなってからは私があまり外に出ないから気づいてなかっただけで、猫のお散歩コースとしてパウゼの前はまだまだ活用されていたようなのです。
これじゃあまだまだ枯れ草の撤去はできません。
寒い中せっかくここまでやって来たのにキャットニップが突然なくなっていたらすごくがっかりするんじゃないかと。
猫たちの楽しみを奪うことはできません。
このまま雪に埋もれるまで、そしてなんなら春になって雪がとけて新芽がでるまで、枯れ草はこのままにしておこうと思います。
お店の景観としては少々みっともないのだけれど、これは猫たちの楽しみのためなので。
パウゼにご来店の際はどうかこの枯れ草をあたたかく見守っていただけたらと思います。